会社設立(法人化)のポイント

会社設立のメリットとデメリットについて

会社を作った方が良いのか?それとも、個人事業としてビジネスを行った方が良いのか?

そんな迷いのある起業家のために、会社を作る上で得られるメリット(〇)デメリット(☓)を両方ともご紹介いたします。ぜひご参考ください。

会社を作るメリット(〇)とは?

 

① 個人事業では認められない費用を、経費にすることができます。

法人で認められる経費の範囲は、個人と比べて幅広く認めらています。

例えば、本来ならば個人で加入すべき生命保険も、会社名義で加入することで、その保険料を経費にすることが可能です。

 

② 家族に給料を支払うことができます。

家族を役員や従業員にすると、例え別の会社で働いていたとしても、その家族に給与や退職金を支払うことが可能です。

一方、個人事業で家族に給与を支払う場合には事前に届け出が必要になり、かつ、他で働くことは原則できません。

 

③ 所得税等の税負担が軽くできます。

個人事業主であれば、事業主に給与を支払うことはできませんが、会社であれば代表者に給与を支払うことが出来ます。よって、個人事業主では利用出来ない「給与所得控除」により、所得税等の税負担を軽くすることが出来ます。

 

④ 会社にすると社会的信用ができます。

企業が取引をする場合に重視するポイントとして、「この会社は信用できるのか?」ということがあります。

信用できる会社かどうかの評価をする場合「決算書の公告」や「登記」の情報を見て評価を行います。

大企業では個人との取引を禁止している会社も数多くあります。

したがって、信用を得るためにも会社を設立する必要があります。

 

⑤ 無限責任から有限責任になるため、個人の資産を守ることができます。

個人事業の場合、不動産や自動車などを事業用に使用したとしても、名義は個人になります。

そのため、借入金の返済が出来なくなった場合には、個人の財産を投げ打って債務を支払わなければなりません。

一方、会社で借りた借入金は、個人保証をしていなければ、個人の財産である不動産や預貯金を使ってまで返済する義務はありません(有限責任)。

 

⑥ 事業承継をスムーズに行うことができます。

個人事業の場合、後継者に事業を承継するには、事業用の財産を譲渡や贈与するしかありません。

一方、会社の場合には、会社の株式を贈与して後継者を代表者に就任させるだけで良く、スムーズに行うことが出来ます。

 

⑦ 社会保険に加入できます。

会社にした場合、社会保険に加入することができます。その場合、社会保険料の約半分を会社の経費にすることができます。

会社を作るデメリット(☓)とは?

 

① 事業で儲けたお金を個人で自由に使えません。

会社にすると、個人は会社から給与や配当として自分の取り分をもらうことになります。

個人事業とは異なり、自由にお金を使用することができなくなります。

 

② 会社を運営するコストが増えます。

会社を設立すると、なにかとお金が必要になります。

株式会社を設立するのには最低20万円以上*かかりますし、税務署に申告書を提出するために税理士報酬がかかります。

また、赤字申告でも地方税の均等割を毎年7万円程度納める必要があります。

㊟*当事務所の得意とする合同会社設立であれば最低ラインの7万円程度で済みます。

 

③ 会社の登記の手続きが必要になります。

本店を移転したとき・資本金を増額したとき・取締役を変更したとき 等

その都度、法務局に変更登記の届出をする必要があります。

 

このように一長一短がありますので、総合的に比較・判断して最終決定することになります。

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法人化にあたって、合同会社と株式会社との比較、個人事業者の法人成りの際の税務上の注意点をわかりやすく記載しています。
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