贈与税の配偶者控除をめぐる税務

贈与税の配偶者控除を適用する場合、贈与税はかからない場合であっても、他の税金がかかることがあります。

 

この記事では、そうした贈与税以外の税金についてみてみましょう。

 

<例示>

平成29年12月1日に居住用土地家屋を贈与(家屋は昭和57年3月建築で床面積150㎡、土地は200㎡)

土地の価格㊟:5,000,000円

家屋の価格:3,000,000円

 

㊟当該価格とは、固定資産税評価額のことをいい、固定資産税や都市計画税の課税標準額とは異なります。

 

(1)登録免許税

配偶者への移転登記(登記原因は贈与)にかかる税金です。

 

①土地にかかる登録免許税→5,000,000円×2%=100,000円

②家屋にかかる登録免許税→3,000,000円×2%=60,000円

 

あわせて、(①+②=)160,000円の登録免許税がかかります。

 

(2)不動産取得税

配偶者の不動産取得(取得原因は贈与)にかかる税金です。

 

①土地にかかる不動産取得税→5,000,000円×1/2×3%-※控除額75,000円0円(ゼロ)

 

※控除額(住宅用土地の特例)

A:45,000円

B:5,000,000円×1/2×/200㎡×200㎡(150㎡×2≧200㎡)×3%=75,000円

∴A≦B 75,000円

 

②家屋にかかる不動産取得税→(3,000,000円-3,000,000円㊟)×3%=0円(ゼロ)

 

㊟家屋の新築年月日に応じて控除額があります(中古住宅の特例)。

⇒昭和57年建築の場合、420万円まで控除可能です。

 

この結果(①+②=0)、不動産取得税はかからずに済みます。

 

ただし、不動産取得税の特例を受けるための申告が県税事務所に対して必要です。

 

 

したがって、不動産を取得する配偶者には、(1)+(2)=160,000円の取得に関する税金がかかることになります。

 

また、登記に関して司法書士報酬が別途必要になります。

 

なお、取得後の平成30年度分(平成30年1月1日が賦課期日)からは、配偶者が保有にかかる固定資産税や都市計画税(いわゆる固都税~ことぜい~)の税金の納税義務者となり、納税することになります。

 

このように贈与税以外の税金についても考慮する必要があります。

 

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(税理士 橋本ひろあき)