法人のリゾート会員権をめぐる税務処理

法人名義で福利厚生や接待のためリゾート会員権を購入し、所有することがあります。

 

この場合、リゾート会員権の所有(契約)形態に応じて、次のように処理することになります。

 

(1)共有制(いわゆる「オーナーズクラブ」制)

①概要

リゾート施設の所有権を会員で共有します。現在の主流となります。

一つの施設を複数の会員で共有し、不動産登記を行います。

 

(例)

リゾートトラスト㈱のエクシブ会員権

東急不動産グループの東急ハーベストクラブ会員権(一部施設)

 

②税務処理

・登録料、入会金・・・資産計上(費用にはできません。)

・保証金、償却保証金・・・資産計上(場合により繰延資産として計上後に償却)

・土地建物等・・・資産計上(建物部分は減価償却ができます。耐用年数39年など)

・固定資産税など税金・・・損金計上

・管理費・年会費等・・・損金計上(接待の場合:交際費、従業員の慰安等の場合:福利厚生費)

 

◇参考:購入時の会計処理(共有制の例)

 

(建物)×× /(現金預金)××

(土地)××

(入会金)××

(保証金)××

 

 

(2)預託制(いわゆる「メンバーズクラブ」制)

①概要

通常は入会時に入会金とは別に、預託金を預ける条件で施設利用権を得ます。

施設の所有権は持ちません。短期間の場合、入会金のみのシステムもあります。

預託金は、リゾート施設の運営会社の取り決めた据置期間(10~20年など)を経過後に、退会時に無利息・無配当で返金されます。

 

なお、保証金で有効期間が定められ、かつ、脱退時に返金のないものは繰延資産として計上し、有効期間内の償却が可能です(償却保証金のもの)。

 

(例)

東急グループの東急ハーベストクラブ会員権(一部施設)

 

②税務処理

・登録料、入会金・・・資産計上(費用にはできません。)

・預託金・・・資産計上(退会時に返金)

・保証金、償却保証金・・・資産計上(場合により繰延資産として計上後に償却)

・土地建物等・・・所有しないため計上なし

・固定資産税など税金・・・所有しないため負担なし

・管理費・年会費等・・・損金計上(接待の場合:交際費、従業員の慰安等の場合:福利厚生費)

 

◇参考:購入時の会計処理(預託制の例)

 

(入会金)×× /(現金預金)××

(預託金)××

(保証金)××

 

ほかにも、合有制のもの、利用権制のものやポイント制のものがありますが、採用事例が限られていますので説明は省略いたします。

 

このように、所有するリゾート会員権の形態によって取扱いが変わりますので注意が必要です。

 

(税理士 橋本ひろあき)