個人の税額控除額<平成27年分>

所得税や住民税の税額控除は、納税額からストレートに控除できるため、所得控除より節税インパクトが大きいものとなっています。

 

所得税額からストレートに控除できる主な税額控除には次のものがあります。

 

主なもの

(1)配当控除

(2)住宅借入金等特別控除

(3)公益社団法人等に対する寄付金控除

(4)外国税額控除

 

順に概要をみてみましょう。

 

<所得税の主な税額控除について>

 

(1)配当控除

・総合課税の対象とした配当所得のうち一定のものがある場合に適用されます。

(ただし、外国株式の配当金やJリート分配金などは対象外となります。)

<控除額> 

①剰余金の配当等に係る配当所得

税額控除額=その配当所得×10%※

※5%になるケース(高額所得者の場合で以下同じ)あり

②証券投資信託に係る配当所得

税額控除額=その配当所得×5%※

※2.5%になるケースあり 

③一般外貨建等証券投資信託に係る配当所得

税額控除額=その配当所得×2.5%※

※1.25%になるケースあり

 

㊟平成26年から源泉徴収税率が引き上げとなったため、一般の場合、確定申告した方が税金上有利となります。ただし、国保保険料などの負担が増える場合があるので注意が必要です。

 

(2)住宅借入金等特別控除

・住宅借入金等をもって一定の住宅用の家屋敷を取得し、6か月以内に居住用とした場合に、最長10年間適用されます。

 

<特定取得以外の控除額> 

①一般住宅

税額控除額=住宅借入金等の年末残高※(2,000万円限度)×1%

②認定住宅

税額控除額=住宅借入金等の年末残高※(3,000万円限度)×1%

 

<特定取得(消費税8%税率適用のもの)の控除額>

①一般住宅

税額控除額=住宅借入金等の年末残高※(4,000万円限度)×1%

②認定住宅

税額控除額=住宅借入金等の年末残高※(5,000万円限度)×1%

 

※実際は、家屋敷の取得対価との比較をして、少ない金額とします。

なお、家屋の取得対価は消費税込みの金額です。

 

(3)公益社団法人等に対する寄付金控除

・寄付金所得控除の対象となる特定寄付金のうち、特定の要件を満たす公益社団法人等に対するものを支出した場合に適用があります。(例:ユニセフや私立学校)

<控除額>  

税額控除額=次の①と②のうち少ない方

①{税額控除対象寄付金(所得の40%限度)-2,000円}×40%

②所得税額×25%

※寄付金所得控除の対象となる寄付金がある場合には①について特例があります。

 

(4)外国税額控除

・国外所得について外国所得税を納付する場合に適用があります。

 <控除額> 

税額控除額=次の①と②のうち少ない方

①その外国所得税額

②配当控除及び特別税額控除後の算出税額×国外所得総額/合計所得金額(1を限度)

 

 

また、住民税にも同様な制度がありますが、控除額などが異なりますのでご注意ください。

 

<住民税の主な税額控除について>

 

(1)配当控除

※控除率が、2.8%、1.4%、0.7%へ縮小されます。

※さらに一定の高額所得者の場合、1.4%、0.7%、0.35%になります。

 

(2)住宅借入金等特別税額控除

※所得税から控除しきれなかった金額を個人住民税から控除できます。

なお、個人住民税からの控除額は、所得税の課税総所得等の5%(最高9.75万円)を限度とします。

平成26年4月から平成29年12月までの特定取得に該当する場合は7%(最高13.65万円)を限度

 

(3)寄付金税額控除

・都道府県・市区町村、住所地の都道府県共同募金会、日本赤十字社の支部、若しくは所得税の寄付金控除の対象となる寄付金のうち都道府県又は市区町村が条例により指定した寄付金等(総所得金額等の30%を限度)のうち、2千円を超える金額を税額控除します。

 

また、住民税のふるさと納税については、特例控除額※が加算されます。

※(ふるさと納税寄附金-2,000円)×(90%-所得税の限界税率0~40%※復興所得税加算率あり)

ただし、個人住民税所得割額20%を限度

 

㊟個人住民税には寄付金所得控除はありません。

 

(4)外国税額控除

・所得税の例により一定の金額を控除できます。

 

なお、個人住民税はその税金計算を役所が行っており、納税者にその納税額が通知される仕組みとなっています(賦課課税方式といいます)。

 

他にも種々ありますので、活用できるものはもれなく適用して節税しましょう。

 

(税理士 橋本ひろあき)