外国上場株式の期末評価(決算申告)

投資会社で外国上場株式を保有する場合、決算申告にあたり、どのような処理をすればよいのでしょうか?

 

ここでは、会計上の処理と税務上の処理をみたいと思います。

 

(例)

・A社株式(取得原価@100ドル、取得時レート1ドル=120円)を100株取得

・A社株式の期末時価は@98ドル、期末日レートは1ドル=125円とする。

 

(1)会計上の処理

①売買目的有価証券として保有する場合

<取得原価>

有価証券1,200,000(=@100×100株×120円:以下同様)

<期末評価額>

有価証券1,225,000(=@98×100株×125円:以下同様)

≪決算整理≫

有価証券25,000/有価証券評価益25,000

 

株価変動分と為替変動分は区分せず、まとめて評価損益で処理します。

 

②投資有価証券として保有する場合

<取得原価>

投資有価証券1,200,000

<期末評価額>

投資有価証券1,225,000※

≪決算整理≫

投資有価証券25,000/その他有価証券評価差額金25,000


※原価法評価による場合には決算整理なしとなります。

 

(2)税務上の処理

①売買目的有価証券として保有する場合

→期末時換算法により換算替します。

(会計上の評価額)

有価証券1,225,000

(税務上の評価額)

有価証券1,225,000

⦅税務上の調整⦆

特になし

 

②投資有価証券として保有する場合

→発生時換算法により換算替します。

(会計上の評価額)

投資有価証券1,2250,000※

(税務上の評価額)

投資有価証券1,200,000

⦅税務上の調整⦆

その他有価証券評価差額金25,000/投資有価証券25,000

→別表第5表で調理


※原価法評価による場合には税務調整なしとなります。

 

㊟税務上は法定換算方法による場合を前提としています。

 

(参考)

発生時換算法:期末において、外貨建資産・負債をその取得時または発生時の為替レートで換算する方法

期末時換算法:期末において、外貨建資産・負債を期末時の為替レートで換算する方法

 

以上のように、上場外国株式を売買目的で保有するのか、(中長期)投資目的で保有するのかで処理が異なるので注意が必要です。

 

(税理士 橋本ひろあき)