確定拠出年金(DC年金)制度の活用

最近よく見聞きする年金制度に「確定拠出年金(DC年金)制度」というものがあります。

米国の年金制度を参考にしたことから、日本版401kプランとも呼ばれています。

 

※DC=Difined Contributhion(確定拠出)

 

この確定拠出年金制度は、従来の確定給付型年金とは異なり、将来受け取る年金額が変動するものです。

毎月の掛け金は一定額で確定しているものの、将来の年金額は、加入者の運用の巧拙により増減するものとなっています。

これは将来の年金額が約束された従来型の確定給付型年金とは大いに異なった年金制度といえます。

 

従来の確定給付型年金では運用が上手くいかなかった場合、企業側が年金原資の穴埋めしないといけないため、それを嫌う企業で確定拠出型の導入が進んでいるようです。

 

確定拠出型では、毎月の掛け金を企業が負担すればよく、それ以後の運用について責任を負いません。

運用の責任は加入者(つまり従業員)側に転嫁されるのです。

 

確定拠出年金制度には、(制度導入)企業で加入するタイプの「企業型」と個人で加入するタイプの「個人型」とがあります。

 

詳しい制度解説は省略しますが、実は会社役員でもこの確定拠出年金に加入できるのです。

※会社員ももちろんOKです。

 

その場合の加入ルートは次の2つです。

 

(1)企業型の場合

会社が確定拠出年金制度を導入している場合、こちらに加入します。

掛金月額は最大で通常55,000円です。

この掛金は通常、会社が負担し、会社の費用となります。

 

(2)個人型の場合

会社で確定拠出年金制度を導入していない場合、任意でこちらに加入できます。 

掛金月額は最大で23,000円※です。

この掛金は個人が負担し、個人の所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となります。

なお、個人型の運営は国民年金基金連合会が行います。

※加入者が国民年金第2号被保険者のケース

 

㊟月額掛金は5,000円以上1,000円単位で自由に設定できます。

また、年度内に1回、1,000円単位で増減が可能です。

なお、原則60歳の受取年齢になるまで中途解約(引出し)はできません。

 

一般的に、中小企業が制度導入することは少ないので、オーナー役員が加入する場合、(2)個人型のケースが多いと思います。

 

この場合、あくまでも役員報酬の中から、掛金を賄わなければなりません。

 

(その点、(1)企業型の制度導入ができれば、役員報酬からの掛金負担なく、会社のお金で将来の年金が準備できることになります。もちろん、導入コストはかかりますが検討の価値はありそうです。)

 

会社役員の場合、経営する会社の規模によって小規模企業共済制度にも加入できる場合があるので、ダブルで加入できれば、月額最大93,000円、年額にして1,116,000円もの所得控除を受けることができます。

 

これほどの掛け金を負担すれば、将来の退職金や年金の準備が十分できそうです。

 

是非とも、節税をしながら、経済的に安心できる未来をつくっていただきたいと思います。

 

なお、個人事業者(フリーランス)が加入する場合、上記(2)個人型のケースに該当し、掛金月額は最大で68,000円(国民年金基金月額掛金と合わせて)※で、個人の所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となります。

※加入者が国民年金第1号被保険者のケース

 

個人事業者(フリーランス)の場合、経営する事業の規模によって小規模企業共済制度にも加入できる場合があるので、ダブルで加入できれば、月額最大138,000円、年額にして1,656,000円もの所得控除を受けることができます。

 

ちなみに、将来の確定拠出年金受取時の課税関係は、他の退職金や公的年金と同様に税優遇されたものとなっています。

 

 (税理士 橋本ひろあき)