(消費税)免税⇔課税事業者変更に注意

前期以前は免税事業者であったけど、当期は課税事業者となり、消費税の申告が必要となった場合に注意しなければならないことがあります。

 

ただし、当期に簡易課税制度を選択している場合は関係ありませんので、その場合は読み飛ばしていただいてもかまいません。

ちなみに当期から簡易課税制度を選択するには、前期末までに「簡易課税制度選択届出書」の提出が必要になります。

 

①基準期間や特定期間における課税売上高
基準期間や特定期間が免税事業者の場合には、当該期間における課税売上高の計算は、税抜き処理をしません。消費税分、金額が多くなります。


②棚卸資産の調整(加算調整)
実務でよく「たなちょう」と呼ばれるものです。
前期末(当期首)棚卸資産のうち免税期間中購入分にかかった消費税を当期の仕入税額に加算調整できます。

これは、翌期(つまり当期)以降に販売した場合、売り上げに消費税がかかるため、それとの釣り合いで仕入税額控除できるように当期に調整するものです。

 

この調整をし忘れると消費税額が増えてしまいますので注意が必要です。

 

他の留意点は専門的なので割愛します。

 

また、当期は課税事業者であったけど、翌期は免税事業者となり、消費税の申告が不要となる場合にも注意しなければならないことがあります。

 

①棚卸資産の調整(減算調整)
当期末棚卸資産のうち当期中購入分にかかった消費税を当期の仕入税額から減算調整します。

 

これは、翌期以降に販売しても、売り上げに消費税がかからないため、当期であらかじめ仕入税額控除できないようにつじつまを合わすものです。

この調整をし忘れると消費税額の修正事由となりますので注意が必要です。

 

なお、前者の場合には「消費税課税事業者届出書」を、後者の場合には「消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書」を、速やか(すみやか)に提出しなければなりません

 

(税理士 橋本ひろあき)

 

 ~スッと読めますシリーズ~

◇拙著「中小企業経営と節税のエッセンス」収録記事◇