中小企業退職金共済制度(中退共)の活用

節税しながら、従業員の将来の退職金や年金が準備できる商品が「中小企業退職金共済(略して「中退共」)」です。

 

会社負担の掛金が費用になる共済制度です。
 
この商品は、従業員の確かな安心に備えるもので、独立行政法人勤労者退職金共済機構が運営しています。

つまり、国が全額出資する機構が運営しており安心な制度といえるでしょう。
 
主な特色は次のとおりです。
 
①全国で約36万社が加入しています。
※従業員数にして約328万人にも達します。


②掛金は全額経費にできます。(企業が掛金全額を負担します。)
※法人は損金に、個人事業主は必要経費として経費にできます。


③月額5,000円~30,000円の範囲(16種類)で自由に選択できます。
※中途の増減額が可能です。
※従業員ごとに月額を選択できます。
※短時間労働者も加入できます。(特例掛金月額あり)


④退職金は、直接従業員に支給されます。また、加入中の管理は簡単です。
※掛金は口座振替で手間いらず(手数料なし)。納付状況や退職金試算額も知らせてもらえます。


⑤受取時にも、税優遇されています。
※一括受取は「退職所得」扱い、分割受取は「公的年金等の雑所得」扱いとなります。


⑥国の掛金の助成があります。
※1年間、国が事業主に掛金月額の1/2(従業員ごとに上限5,000円)助成します。

※市の助成も受けられる場合があります。


⑦過去勤務期間や共済制度間の通算制度があり、まとまった退職金が支給できます。
※すでに1年以上勤務している従業員について、過去継続雇用期間(最高10年)を通算できます。この場合は別に過去勤務掛金を納付します。

※中退共制度の加入企業から他の加入企業に転職した場合、一定の条件を満たしていれば、掛金納付実績を通算できます。

※特定退職金共済制度(商工会議所や商工会などが運営)とは相互に退職金相当額を通算できます。

 

など

 

また、加入できるのは、中小企業者です。

㊟業種により、「資本金等の額」「従業員数」の条件があります。

例えば、サービス業の場合、資本金等の額は5,000万円以下、従業員数は100人以下とされています。
※どちらかに該当すればOKです。

 

なお、同様の従業員退職金制度に「特定退職金共済制度」(略して「特退共」)があります。
こちらは掛金1人月額1,000~30,000円まで非課税で経費となり、商工会議所などで加入できます。

 

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(税理士 橋本ひろあき)