住宅取得資金贈与の特例を活用する

国の住宅政策として、住宅取得資金の贈与が一定額まで非課税になる制度が継続されています。

 

この制度は、受贈者側の子などが無税で頭金となる住宅取得資金をもらえる一方、贈与者側の祖父母などの相続対策にもなるので活用に値します。

 

自分の財産を、子などへ1人最大1,000万円まで生前贈与しても贈与税無税で移転できるし、将来の相続における自身の財産(遺産)も減らすことが可能だからです。

 

その上、このことは個人の生活拠点である住宅購入の後押し・支援として歓迎されることでもあります。

  

まず、「住宅取得資金」についてですが、

受贈者が自己の居住の用に供する家屋を新築若しくは取得又は自己の居住の用に供している家屋の増改築等の対価に充てるための金銭をいいます。

 

なお、居住用の家屋の新築若しくは取得又はその増改築等には、次のものも含まれます。
・その家屋の新築若しくは取得又は増改築等とともにするその家屋の敷地の用に供される土地や借地権などの取得
・住宅用の家屋の新築(住宅取得等資金の贈与を受けた日の属する年の翌年3月15日までに行われたものに限ります。)に先行してするその敷地の用に供される土地や借地権などの取得

次に、住宅取得資金が非課税とされるためには若干の注意点とポイントがあります。

 

<注意点とポイント>

・受贈者の要件に注意

・居住用の家屋の要件に注意

・増改築等の要件に注意

・非課税限度額に注意

 

〇:非課税となるもの

・家屋の登記簿上の床面積(区分所有の場合には、その区分所有する部分の床面積)が50㎡以上240㎡以下である。

・中古家屋の場合、耐火建築物であるものは、その家屋の取得の日以前25年以内に建築されたものである。

・増改築等の場合、増改築等の工事に要した費用が100万円以上である(居住用部分の工事費が全体の工事費の2分の1以上でなければなりません)。

・贈与を受けた年の1月1日において20歳以上である。

・非課税枠内の贈与金額であっても、贈与税の申告をすること。

 

☓:非課税とされないもの

・受贈者の配偶者及び直系血族等からの請負や取得のとき

・受贈者は贈与を受けた年の1月1日において20歳未満である

・受贈者の贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円超である

など


また、贈与者に相続が発生した場合、住宅取得資金の贈与額は相続税の課税対象とされません。

 

時限措置があるため、2019年(平成31年)6月30日までに、この特例を賢く活用して節税しましょう。

 

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(税理士 橋本ひろあき)