太陽光発電ファンドへの出資

太陽光発電事業を運営しようとしても、その投資額から二の足を踏んでしまうかもしれません。

 

太陽光発電システムは、低圧型(50KW未満)でも1基につき約1千万円~2千万円の投資規模となってしまうからです。

 

また、太陽光発電ビジネスはその歴史も浅く、実際の投資リターンを正確に見積もることは、長期のトラックレコード(過去実績)がないため、非常に困難となっています。

 

固定価格全量買取制度に支えられており比較的長期間の収支見通しを立てやすいとはいえ、20年という長期期間中に発電システムの故障や修理をはじめ、予期せぬ事態がどのような確率で起きるのか皆目見当が付きません。

 

私たちがよく目にする事業収支シミュレーションはかなり楽観的※に作られていると思ってよいはずです。

 

※参考データ

最近、私がシミュレーションした案件では、20年間のトータルリターン(税引前)は70%にとどまりました。

年平均利回りでは3.5%となります(発電量や前提条件により変動します)。

税引後で考えれば、さらに利回りは低下します。

本業の赤字埋め合わせとして活用するのであれば、節税対策や対銀行決算対策に効果的と考えられます。

 

しかし注目ビジネスであるにもかかわらず、手をこまねいていてはチャンスを掴むことはできません。

投資にはどうしてもリスクがついて回ります。

 

こうした場合、小口の投資額(一口50万円程度~)から出資できる「太陽光発電ファンド」を検討するとよいでしょう。

 

多くの「太陽光発電ファンド」は、匿名組合契約方式で組成されており、その仕組みは比較的簡単なものとなっています。

 

(仕組み)

営業者(多くの場合、合同会社)と匿名組合契約を締結し、当該匿名組合へ出資します。そして、その契約に基づいて、配当金と元本の償還を受けることになります。

ただし、配当と元本の保証はありませんし、出資額は預金・投資者保護基金の対象にもなっていません(営業者の破綻によって出資額が毀損します)。

 

こうしたリスクはありますが、最大損失額は出資額にとどまりますので(有限責任)、負担できるリスクの範囲で出資することが可能です。

 

また、契約にあたって交付される重要事項説明書やウェブサイト上で開示されるリスク情報などは、実際に太陽光発電事業をはじめるのに大変参考となる情報です。

 

事業のイメージと本質がつかめれば、リアルの事業でも成功しやすいと思います。

 

最初の取っ掛かりには、こうした小口の金融商品を活用するのも案外と有効な方法かもしれません。

 

(税理士 橋本ひろあき)