J-REITに投資するメリットには、次のようなものがあります。
(1)J-REIT特有の魅力
①小口資金で投資できます。
東証には、現在49銘柄上場しており、5万円台から投資可能です。
②現物不動産と比較すると、保有コストが少なくて済みます。
信託財産に係る報酬を支払うくらいで、直接、固定資産税や支払利息などを支払うことはありません。
これらは、リートの収益から控除されています。
③投資法人側で実質法人税等が免税となるため、高い分配金が期待できます。
(2)高い換金性
現物不動産とはちがい、市場の開いている日に、その時々の時価で売却することができます。
現物不動産は、不動産仲介会社に依頼して売却先を探さなければなりません。通常でも数か月かかってしまいます。
(3)時価の客観性
市場での取引により、客観的で合理的な価格が形成されます。
現物不動産にありがちな売り急ぎや買い急ぎによる価格のぶれはありません。
(4)分散投資によるリスク低減
現物不動産投資は、投資対象が特定の物件となってしまうため、その影響をダイレクトに受けてしまいますが、リートは複数用途(レジデンス<住宅>・オフィス・ホテル・商業施設・物流施設など)の不動産かつ複数地域に分散して投資していますので全体としてリスクが低減されます。
(5)インフレに対応
不動産の価格や賃貸料は物価に連動する傾向があり、インフレ時には、リートの売却益や賃貸料上昇による分配金の上昇が見込めます。
このように多くのメリットがあるリート商品をポートフォリオの投資対象に加えるのは一考に値するといえます。
(税理士 橋本ひろあき)