合同会社のデメリットについて

少人数・小資本(アイデア集約・頭脳集約・技能集約型)で会社を設立するなら合同会社をおすすめしていますが、もちろん合同会社にも一長一短があります。

つまりメリットとデメリットがあるということです。

今回はデメリット面をみてみます。

 

(1)経営面で対立が生じると面倒

原則として社員の多数決によって、運営方針が決まるので、社員間の方向性にズレが出てきたときに、あなたの思うような経営方針が採れなくなる可能性があります。

これは、出資額とは無関係です。あくまで人数で決まります。

 

ただし、「1人合同会社」ではそうした問題がでてきませんし、定款で業務執行社員を限定することでそうした芽(反対しそうな社員)を摘んでおくこともできます。

 

多くの場合、そうした問題を回避させるために、一人合同会社をおすすめしています。

 

(2)社会的認知度不足

会社制度の歴史から、まだまだ日の浅い合同会社は認知されていません。

また株式会社と比較して信用度がいまいちです。

この現状認識はすぐには変わらないと思いますが、「形より実をとる」挑戦的起業家に受け入れられる可能性は大きいと感じます。

実際、若い起業家は、外資が合同会社形態で有名な日本法人を設立しているのを知っています。

例えば、アップルジャパンやユニバーサルミュージックジャパンなどです。

また日本ではスーパーの西友も合同会社格です。

 

逆にいえば、これから社会的認知度をあげていくこともできるのです。

 

(3)計算書類を作成・開示しなければならない

株式会社のように株主総会を開催する必要はないものの、合同会社も社員や債権者のために計算書類(決算書類)を作成して、開示する必要があります。

当たり前のような気がしますが、これらのコストは合同会社であっても負担しなければなりません。

 

(4)資金調達先が限定される

合同会社は、出資者が経営にあたる(社員になるということ)という原則から、不特定多数の出資者(投資家)から資金を調達するのが現実的に困難です。(事実上、出資者を公募できない。)

また、株式会社のように上場して資金調達することも不可能です。

 

(5)社員の権利譲渡や権利承継が面倒

合同会社では、社員の地位の一部又は全部を他人に譲渡する場合には、原則として他の全社員の同意が必要です。

「人的つながり」を重視しているため、反対する社員がいる場合には、こうした権利譲渡ができなくなります。

 

また、権利承継(事業承継)についても同様であるため、その社員の望む人(例えば配偶者や息子)が経営承継できるとは限りません。

 

そのため、社員の数はできるだ最低限にしておく(できれば1人)ことが望ましいといえます。

 

(税理士 橋本ひろあき)