投資事業を法人で行う場合、FXを活用するケースが圧倒的に多いです。
これは、法人口座だとハイレバレッジ(50、100倍~)取引が可能だからです。
ちなみに個人口座だとレバレッジは25倍までに制限されています。
私は、FX取引自体を否定はしませんが、かなりのボラティリティがあり、取引のタイミングが短期的に非常に重要になります。
取引タイミングが悪ければ、含み損の状態が何年間も続く可能性があります。
場合によっては、ロスカットが強制され、瞬時に預託保証金が吹っ飛ぶこともあります(損失が確定されます)。
ちなみに、法人では、FX取引がデリバティブ取引に該当するため時価評価をしなければなりませんので、個人口座では含み損であっても、法人口座では実現損となってしまいます。
それでも高金利通貨をスワップ金利目的で長期保有することは可能ですが、預託保証率は十分に維持しておくことが必要です。(余裕資金が必要)
その反面、私の推奨するポートフォリオ運用は、比較的ボラティリティを抑えて、適度なリターンを獲得する投資スタイルなので取引のタイムング自体はそんなに重要視されません。
どちらかといえば、資産配分割合(アセット・アロケーション)が重要となります。
本題ですが、最近はFX取引の法人証券口座の開設が以前より難しくなってきているようです。
資本金のハードルがあがり、業者によっては株式会社形態でないといけないケースもあるようです。
※特にFX取引の場合
資本金は、最低でも100万円以上の感じがします。業者によっては300~500万円が必要です。
しかしながら、株式取引等の有価証券運用についていえば、FX取引ほどではない感じがします。
(あくまでも個人的な印象です。)
個人で行えば20%分離課税(+復興特別所得税)されるものが、法人で行えば総合課税とされます。
この点に着目し、上手に費用を創出することで数々の節税を法人では行える可能性があります。
まさに法人化をすすめるのはこの点にあります。
(税理士 橋本ひろあき)