投資という観点で考えた場合、長期分散投資は最も合理的であると考えられています。
理論的には説明が困難ですが、経験則上は最もリターンが安定するものといわれています。
ここでは、資金ポートフォリオの一例を考えてみましょう。
資金全体を100%として、
(1)株式クラス(33%)
①国内株式…16.5%
②海外株式…16.5%
(2)債券クラス(33%)
①国内債券…16.5%
②海外債券…16.5%
(3)リートクラス(34%)
①国内リート…17%
②海外リート…17%
※リートに替えて、資金サイズによっては現物不動産に投資することも考えられます。
の各資産クラス(分類)に分散投資すると、年率3~4%の投資リターン(値上がり益・配当・分配益)が獲得できる試算です。
※ここでは、代表的なベンチマークをベースとして考えています。
そして、配分比率が決まったら、個別商品(各銘柄、ETFなど)で具体的なポートフォリオを構築することになります。
また、通貨投資を上記に組み入れて行うこともできます。
FX取引のレバレッジを効かせることで、スワップ金利収入と為替差益を狙うのも一考でしょう。ただし、過度なリスクにならないように注意が必要です。
なお、海外資産への投資は通常為替リスクにさらされていますので、円高はマイナスとなり、円安はプラスに作用します(為替ヘッジをしていないことが前提)。
実際の運用では、ある資産クラスの配分比率の上昇(値上がり)により、当初の配分比率が変わってしまった場合には、リバランス(配分比率の見直し・調整)を行うとポートフォリオ全体のリスク・リターン度がマイルドに安定化されます。
この場合には、値上がり利益が一部確定されることになります。
このように合理的とされる運用は法人投資家(投資運用会社)でももちろん実行できます。
(税理士 橋本ひろあき)