最近、自己出版が一部で流行っているようです。
私も例にもれず、先般、アマゾンのKDP(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)から3冊自己出版いたしました。
上の写真がそれです。
ところで、このKDPシステムは米国法人のアマゾンとの契約になるらしく、特に税金面で手続きが少しややこしくなっています。
KDPでの出版にあたっては、税に関するインタビューに応えなければならず、いわゆる日米の租税条約に基づく便益(米国での源泉徴収の免除)を受けるためには、IRS(米国内国歳入庁:日本の国税庁のようなもの)に所定の手続きをとらなければなりません。
この手続きには、税制上のステータスによって何通りか考えられるのですが、ここでは一般的によくあるケース(つまり、純粋な日本人である日本居住者が、この度、KDPで自己出版することになり、米国での源泉徴収の免除を受けたい場合)についてみていきたいと思います。
すなわち、一般の個人が、EIN(雇用者番号)を取得するケースについてです。
(1)Form SS-4 の作成
こちらは、IRSのウェブサイトから様式のダウンロードが可能です。
しかも、ウェブ上で直接入力できる最新型となっています。
入力例は、下記のデータを参考にしてもらえればよいですが、何点か注意点を記しておきます。
①最後の署名欄は、日本語(漢字)での記入でOKです。
私の場合は、「橋本 広明」
②日付欄は、アメリカ式で記入します。
例えば、2014年5月16日なら
「05/16/2014」(月/日/年)の順になります。
③右側下から2番目の電話欄と右側下から1番目のFAX欄は、国際番号形式です。
例えば、電話番号が0836-43-6455、FAX番号が0836-43-6456なら
電話番号:「(+81)836-43-6455」
FAX番号:「(+81)836-43-6456」
となります。
つまり国番(+81)の追加と市外局番は初めの「0をとる」点に注意してください。
あとは、添付データのとおりで問題ないですが、少し読みずらいかもしれません。
特にレ点のふり忘れなど注意して完成させてください。
そして、完成後は、FAXで(自宅から送信可能です。)、IRSに送信しましょう!
送信先のFAX番号は、「010-1-859-669-5987」(平成26年5月時点)です。
ふぅ長いですね~。
通常は、何の問題もなければ、4営業日以内で(約1週間)で、FAXで、EIN番号が付されて返信があります。
これで晴れて免税を受けられることになります。
(2)税のインタビューのやり直し(又は、はじめて行う)
①当初30%課税で手続きしていた場合
基本的な流れは、初回のとおりですが、EIN番号入力の際は、「過去60日以内に取得した」にチェックを入れてください。
②初めて行う場合
指示通りに入力してください。
なお、Form W-8WEN の書き方については、別の記事でご紹介したいと思います。
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「Amazon Kindle用のフォームSS-4」 ←当記事
(税理士 橋本ひろあき)
■記入例
一般の個人が、副業でKDPから自己出版するケースで参考にできます。
※個人事業主や法人の場合は利用できません。

