合同会社の銀行口座開設とカード発行

合同会社の設立登記が完了すると、いよいよ登記事項証明書が入手できるようになります。

 

実は、銀行口座開設やクレジットカード申込みに、この登記事項証明書が必要になるのです。

 

(1)銀行口座の開設

合同会社が取引する銀行はどこがよいのでしょうか?

個人口座と法人口座間の資金移動を行うことが多ければ、同じ銀行にするのが便利で費用も少なくて済みます。

開設する支店は、通常、設立した会社の最寄りの支店となります。

 

また複数の法人用の銀行口座を持つ必要はあるのでしょうか?

できれば取引銀行は1行にするのが維持費用の面でも望ましいといえます。

 

毎月の管理手数料(@3,000円程度)がかかる銀行が多いですから注意が必要です。

 

 最近は、インターネットバンキングを利用することが多くなっています。

わざわざ振込のために店舗に出向く必要がありませんから、取引銀行を決める際は、その対応状況も確認しておくとよいでしょう。

業種(例えばネットショップやITなど)によっては、ネット専門銀行のほうが利用しやすく、手数料も安いもしれません。

自社にとって「便利な銀行」と取引するのが良いです。

 

ちなみに、ゆうちょ銀行は管理手数料がかからず、ゆうちょダイレクト(インターネット利用)機能を付ければ随分と便利です。

しかし、まだまだ商取引で一般的に使われる銀行ではありませんから、お客様との取引に支障がないということであれば選択してもかまわないでしょう。

 

■銀行口座開設に必要な書類(主なもの)

・登記事項証明書(履歴事項全部証明書又は現在事項全部証明書)

・本人確認書類(運転免許証など)

・銀行届出印(法人代表者印と同じにしてもかまいません。)

・印鑑証明書 等

※銀行ごとに異なりますのでHPなどで確認する必要があります。

 

(2)資本金の振込み

法人用の銀行口座ができると、出資者個人の通帳に入金されている資本金を法人の銀行口座に入金しなければなりません。

しかし、設立費用などでいくらか使ってしまっている場合は、残額を入金することになります。

 

例えば、資本金が100万円で、設立費用で10万円使っていた場合は、残額の90万円を入金することになります。この場合、設立費用として使った領収書や請求書は会社の方で保管することになります。

 

(会計処理:一例、会社設立日4月2日)

①創立費を設立前(3月30日)に支払い

<代表者が業者へ現金支払済み(立替え)の場合、代表者への短期借入金とします。>

・4月2日仕訳<摘要:3/30分設立登記費用・報酬>

(創立費)100,000(短期借入金)100,000

②会社設立日

・4月2日仕訳

(現金)1,000,000(資本金)1,000,000

③立替金(創立費)の支払(例えば4月7日)

<業者への立替金を代表者へ返済します。>

・4月7日仕訳

(短期借入金)100,000(現金)100,000

④現金残額の預金振込(例えば4月15日)

・4月15日仕訳

(普通預金)900,000(現金)900,000

 

(3)クレジットカードの発行

法人用にクレジットカードを持つと何かと便利です。

ETCカードも会社名義で持つことができます。

 

しかし、法人のカード発行の審査は個人と比べて厳しく、設立1年目は発行してもらえないかもしれません。

 

この場合は、個人のカードを使うしかありません。

個人カードを複数枚持っていれば、そのうち1枚を法人業務用に使うと個人使用分との混同がなくて経理処理が分かりやすでしょう。

個人カード1枚しかなければ、会社業務で使った分を抜き出して会社の経費として処理することになり、少し面倒になります。

そして後日、個人口座から引き落とされた法人業務での使用金額について法人から返済を受けることになります。

こうした行為は税務上も認められていますが、法人カードが持てるようになってからは法人カードを使用し、その支払いは法人口座から決済するのがよいでしょう。

 

■クレジットカード発行に必要な書類(主なもの)

・登記事項証明書(履歴事項全部証明書又は現在事項全部証明書)

・本人確認書類(運転免許証など)

・銀行届出印

※カード会社ごとに異なりますので確認する必要があります。

 

(税理士 橋本ひろあき)