合同会社の「同族会社」判定方法

合同会社での「同族会社」の判定方法は、株式会社とは少し異なっています。

 

(1)判定の方法

 ①株式数等による判定

  これは合同会社も株式会社と同じです。

  割合=上位3社員等の出資の金額 / 期末現在の出資の総額

 

 ②社員の数による判定

  これは合同会社に固有の判定です。

 割合=

 社員の3人以下及びこれらの同族関係者の合計人数のうち最も多い数※/期末現在の社員の総数※

  

  ※業務執行社員を定めている場合には、その業務執行社員の総数及び数

 

 ③同族会社の判定

  ①又は②のうち最も高い割合>50% ∴同族会社に該当する

 

(例示)

・甲合同会社

・社員は5名(互いに特殊の関係はなく、出資割合は同じ)

・全員が業務執行社員

 

 ①株式数等による判定

  社員の3人以下で、甲社の出資の総額の50%超(60%)の出資を有する。

 

 ②社員の数による判定

  甲社の社員の総数は5人であり、3人以下で社員の総数の半数(60%)を超える。

 

 ③同族会社の判定

  ①、②の最大数=60%>50% ∴同族会社に該当する。

 

 ちなみに、「②社員の数」による判定から分かるように、通常は5人以下の合同会社は同族会社に該当することになります。

 

(2)税務上の注意点

 また、同族会社に該当すると、そうでない会社(非同族会社)と比べて次の特別規定があります。

 

 ①役員及び使用人兼務役員の範囲

 ②同族会社の行為計算の否認

 

 ③’さらに特定同族会社に該当すれば、特定同族会社の特別税率(留保金課税)

  ※特定同族会社とは次の割合が50%超のもの

   割合

  =上位1社員等の出資の金額(被支配会社を除く) / 期末現在の出資の総額

  (注)資本金の額が1億円以下の場合は適用除外(一定の場合を除く)となりますから、

     通常はこの規定の適用はありません。

 

 上記の中で見落としやすのは①の「みなし役員」の規定です。

 

 例えば、社長の妻は持株がなくても役員とみなされる(「みなし役員」に該当する)場合が多いので、使用人だと思って支払った賞与が損金不算入とされますので注意が必要です。

 

 また、同族会社が租税回避行為を行った場合は、②の規定に基づいて税務署長がその行為を否認することがありますので、その実行に際しては合理的根拠が求められます。

 

(税理士 橋本ひろあき)