ネットショップ運営に必要な法律知識

恵まれたITの利用環境やヤフージャパンのショップ政策(無料出店可能)の始動などによりネットショップを設立する事業者が増えるものと予想されます。

 

ネットショップの場合、その事業を開業すること自体については許認可は不要です。

また、ネットショップはWeb上でビジネスをする業態ですが、ITについての特別な資格や深い知識が必要になる訳ではありません。

 

しかし、例えば、ネットショップでリサイクル商品を取り扱う場合には、古物営業として警察の許可が必要になりますし、食料品を販売するためには保健所を窓口とする許可が必要になることがあります。一般的に「許認可」といわれるものです。

 

法的な規制として、ネットでの販売は、実店舗での販売と同様、事業者と消費者の間で行われるので、消費者契約法の規制を受けます。そして、不当な表示や不当な景品を防止するための「不当景品類および不当表示防止法(景表法)」が問題になります。

 

さらにネットショップならではの規制に電子契約法があります。これは、電子商取引をめぐるネット上のトラブルを防ぐことを目的として制定されました。

 

また、ネットショップは特定商取引に関する法律(特定商取引法)が定めている通信販売にあたるので、この法律の規制を受けることになります。

この特定商取引法は、原則として通信販売を行う際の広告について一定の事項を表示することを義務付けています。

この一定の事項(販売者の概要、取引条件など)を必要的記載事項といい、「特定商取引に基づく表示」や「特定商取引に基づく表記」といった形でホームページに掲載します。

 

さらに、電子メール広告を行う場合には、特定商取引法の他に、特定電子メール法(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律)によって規制を受けます。

 

もし代金についてクレジットカードで決済する仕組みをとる場合、購入から支払いまで2ヵ月を超える期間を置くものについては、割賦販売法の包括信用購入あっせんという販売方法にあたるため、割賦販売法のルールを守らなければなりません。

 

ざっとみただけでも、これだけの法律の知識が必要になります。

法律の具体的な内容は省きますが、これらの法律を忘れずに遵守(法令順守「コンプライアンス」)することが求められます。

 

そのため、ネットショップの開業の前には、適用法律のピックアップとその知識習得が不可欠といえます。

 

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(税理士 橋本ひろあき)