投資会社の節税法⑦(その他の諸方法)

これまで見てきた節税法の他に次のような方法も有効です。

 

(1)短期前払費用の特例の活用

これは、支払家賃や保険料、賃借料など向こう1年分を当期中に支払うことで、翌期にまたる期間分も前倒しで費用にできる費用帰属時期の特例です。

 

(2)30万円未満の少額減価償却資産の購入

これは、中小企業者等が、1組又は1セットが30万円未満の減価償却資産(新品でも中古でもOK)を購入し、購入事業年度に事業供用した場合に、その取得価額を即時に減価償却費として費用計上できるものです。

ただし、1年間に300万円までの上限がありますので注意が必要です。

 

具体的に投資会社では、パソコンや周辺機器のモニター、トレード用の机・椅子、応接セット、エアコンなどが該当します。

 

なお、償却資産(10万円以上30万円未満)に該当するものがあれば、固定資産税は課税対象とされますので申告が必要になります。

ただし、免税点が同一市町村内で課税標準150万円未満までありますので、通常は納税までには至らないでしょう。

 

(3)少額交際費の活用

交際飲食費でも、一人当たりの飲食費が5,000円以下のものは、少額飲食費として「交際費等の損金不算入の対象となる交際費等」から除外することができます。

この場合、実務上は会議費等の勘定科目で処理することがあります。

 

なお、少額交際費等とは別に、中小企業者等は年800万円までの通常交際費等は全額を損金にすることができます。

 

(4)旅費日当の支給

業務上必要な研修やセミナーに参加する場合、開催場所までの旅費交通費や日当(社内規定により支給要領が明記されているもの)を会社が支給することができます。

もちろん役員に対してもこれらの費用は損金にできます。

 

(5)研修・セミナー費用

業務上必要な研修やセミナー費用は会社負担で会社の費用にすることができます。

 

(6)切手・印紙代などの購入

すぐにでも使うような切手や印紙があれば、期末にでも購入すると継続処理を前提に費用にすることができます。

ただし、過度な購入は、「貯蔵品」として資産計上しなければなりませんので、ほどほどにする必要があります。

 

(7)少人数私募債に関する費用

社債利息は当然に法人費用になります。

※会社の配当金が法人費用にならないのとは対照的に節税効果があります。

 

また、少人数私募債の発行費用は、「社債等発行費」として繰延資産に該当します。

会計処理上は5年間にわたり月割均等償却しますが、税務処理上は任意償却(即時で償却もOK)が認められています。

 

利息の支払時には源泉徴収など注意点がありますが、当ブログの該当記事を参考にしてください。

※平成28年1月1日以降の少人数私募債から、利息の課税方法が「源泉分離課税」から「総合課税」に変更される予定です(同族会社が発行する社債の利息をその同族関係者が受け取る場合)。 

 

 

他にも法人費用となる支出が考えられますが、業務上の費用か否かという視点で費用性を判断して下さい。

個人負担すべき費用を法人経費にすると、その個人に対する給与課税の問題が生じますのでくれぐれも公私混同はしないように気を付けてください。

 

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(税理士 橋本ひろあき)