先日、第64回の税理士試験の合格発表がありました。
合格された910名の皆様、本当におめでとうございます。
(参考:第63回の合格者数905名)
合格されるまでの道のりは決して平坦でなかったとお察しいたします。
しばらくの間はこれまでの労をねぎらい、ゆっくりとお好きなように時間を過ごされるのがよいと思います。
閑話休題
この税理士試験は難関試験の一つとされています。
その合格には、会計科目2科目と税法科目3科目の計5科目に合格する必要があります。
会計2科目は、「簿記論」と「財務諸表論」で、2科目とも必須科目です。
税法3科目は、「法人税法」「所得税法」「相続税法」「酒税法」「消費税法」「固定資産税」「住民税」「事業税」「国税徴収法」のうち、税法必須1科目(「法人税法」か「所得税法」)を含んだ計3科目に合格する必要があります。
なお、税理士登録者数の約7万超のうち、試験合格税理士は半分にも達していません。
皆様の顧問税理士は、試験合格税理士ですか?
統計からは、半数超の割合で、国税OB税理士や院免税理士、会計士兼務税理士が顧問税理士だと推測できます。
この辺りの事情は資格制度をめぐる問題点として表面化しており、先般「税理士法」が一部改正されたところです。
自分は正攻法で税理士となっておりますので、この辺りは雑音にしか聞こえませんが、、、。
ちなみに、私は「簿記論」「財務諸表論」「法人税法」「消費税法」「相続税法」に合格しております。
正直かなり苦労しての合格です。
さて、本題のこの難関試験の合格の秘訣ですが、その一つに間違いなく「粘り」があるでしょう。
何回か試験に合格できなくても、あきらめずに努力を続ければ合格できる可能性はかなり高いと思います。
しかし、いたずらにただ勉強しているだけでは進歩がありません。
日々こなすべき項目を計画し、かつその計画どおりにこなしてゆく強靭な精神力が必要です。
そして「今日は昨日より一歩前進している。」という進歩状態を日々実現することが不可欠です。
私がなかなか合格できない受験生をみると、言い訳する人(責任転嫁型)や自信過剰(劣等感の裏返しとして表面化)の人が多くいます。
試験結果というのは案外その人の人間性と強く結びついているのです。
もしあなたが上記の人間パターンであれば、今すぐ改善しなければ同じこと(不合格)が繰り返されるでしょう。
その改善策とは、目の前のことに集中すること、多くのことが受け入れられるよう謙虚になること、そして歯をくいしばって自分の限界を超えていくことです。
(税理士 橋本ひろあき)