投資会社の決算申告業務

投資会社の事業年度が終了すると、決算処理をして、「決算書」や法人税申告書をはじめとした「税務申告書」を作成しなければなりません。

 

(1)決算書作成

「決算書」には「貸借対照表」「損益計算書」「株主資本等変動計算書(合同会社の場合は社員資本等変動計算書)」「個別注記表」が含まれます。

 

会社法では、これ以外に「事業報告書」や「附属明細書」を作成することになっていますが、実際に作成している同族会社はほとんどありません。

ちなみに、株主が多数いる大規模会社は株主総会を開催するところが多いため、これらをきちんと作成しています。

 

また、会社法では、決算公告義務を課していますが、こちらも大規模会社を除いて、実際に公告しているところはほとんどありません。

罰則がないためなのでしょうが、、、

※ちなみに合同会社には決算公告義務がないため、義務違反にはなりません。

 

(2)税務申告

法人は、決算日の翌日から原則として2か月以内に法人税の申告書を税務署に提出しなければなりません。

同様に、県税事務所や市役所にも地方税(法人県民税・法人事業税・法人市民税)の申告書を提出します。

 

一方、投資会社の投資活動に関する取引は消費税の課税取引には該当しないため(非課税取引に該当します。)、どんなに証券取引額が多くても、課税売上高が1,000万円を超えることはありません。

そのため、消費税の課税事業者には該当せず、消費税の申告は不要です。

 

また、とりわけ地方税の税金計算は国税の法人税の申告データを基にしているため、法人税の税金計算が最も重要となります。

そしてこの法人税の税金計算が、非常に難解というか分かりづらく、一般の納税者には困難なものになっています。

 

しかし、申告納税は義務であるため、自社でできなければ、通常は税務申告を税理士事務所へ外注することになります。

 

もし、自社で税務申告をしたければ、1~2年は外注して申告書を作成してもらい、申告書の会社控から作成要領が分かるようになったら自社で作成してみるのがよいでしょう。

同じ事業を継続している限りは、必要な申告書の型(パターン)はあまり変わりません。基本的には数字が変わるだけです。

 

このように、法人で投資活動を行うと面倒なこともでてきますが、逆に会社経営をしているから経験できる貴重なイベントでもあるのです。

 

視野が広がるというのは自分自身の成長にもつながるはずです。

 

(税理士 橋本ひろあき)