個人口座のインカムゲイン(配当金)の課税

個人が受ける上場株式等の配当金の課税方法ですが、かなり複雑になっています。

 

課税方法としては、「総合課税」と「上場株式等の配当金の申告分離課税」が2大柱としてありますが、別に「申告不要」制度が用意されています。

 

さらに、「上場株式等の配当金」は「上場株式等の譲渡損失」との損益通算の「からみ」があり、これらの課税方法の選択で、税額に有利不利がでてしまいます。

 

さらに、申告した場合は、社会保険との関係で、税額は減ったけど、社会保険料負担は増えてしまったなど笑えないことが起きえますのでご注意ください。

 

また、申告不要の場合でも、社会保険料への影響を念のため確認されることをおすすめします。

 

本題ですが、配当金収入は原則としては総合課税されて、他の給与所得や年金の雑所得と合算されて税額計算されます。

総合課税を選択すると、配当控除という税額控除(通常の株式配当で5%~10%)を適用できますから、合計所得が少ない方は、申告した方が税金上は有利に働きます。

ただし、特に国保加入者や健保の被扶養者の方は社会保険料への影響を考えなくてはなりません。

 

一方、申告分離課税を選択された場合は、特に上場株式等の配当所得については、一律20.315%(H26年以降)で課税関係が終了されますので、高額所得者の方は税金上は有利に働きます。

 

ただし、総合課税と同様に社会保険料への影響を考えないといけませんし、申告分離課税の場合、配当控除は適用できませんので要注意です。

 

また、申告不要を選択された場合は、何ら確定申告をする必要なく課税関係が終了されます。

ただし、この場合でも税金がかかっていないのではなく、源泉徴収でしっかりと税率20.315%天引き課税されています。(お間違えなく)

 

実際は、個別具体的に検討しなければ、いずれの課税方法を選択すれば有利になるのか分かりません。

あらゆるケースをシミュレーションして申告方法を決定されることをおすすめします。

 

(税理士 橋本ひろあき)