投資会社の設立シミュレーション⑤(損益通算目的)

株式トレードとFXトレードを兼ねて行う場合、個人投資家と法人投資家とでは税金面でどちらが有利なのでしょうか?

 

(計算例)平成26年度と仮定

①株式トレード損益:+100万円

②FXトレード損益:▲100万円

 

(1)個人投資家の場合

①株式利益に対して、20.315%の税率(申告分離課税)が課されます。∴約20万円の納税

②FX損失に対して、先物取引の損失の繰越控除の適用により、損失を翌年以降3年間繰り越せます。

③税負担総額

①+②=約20万円

 

(2)法人投資家の場合

①と②の損益が通算できるので、損益は+-でゼロです。

③税負担総額

∴法人住民税の均等割額のみ。(約7万円)

 

なお、上のケースで

(逆例)

①株式トレード損益:▲100万円

②FXトレード損益:+100万円

 

の場合はどうなるのでしょうか?

 

(1)個人投資家

①株式損失に対して、上場株式等の譲渡損失の繰越控除の適用により、損失を翌年以降3年間繰り越せます。

②FX利益に対して、先物取引に係る雑所得(分離課税)として、20.315%の税率が課されます。

∴約20万円の納税

③税負担額

①+②=約20万円

 

(2)法人投資家

前の例と同様で約7万円。

 

このように、株式トレードとFXトレードを兼ねる場合、損益見通しが立てずらいため、あえて法人化することで、結果として当年度での節税効果が得られることがあります。

※実際は、繰り越された損失の節税効果をシミュレーションする必要があります。

 

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◇改訂履歴

2014年6月27日:最終更新日

2013年11月20日:初稿日

 

(税理士 橋本ひろあき)