株主優待券(法人口座)の会計処理

最近、法人名義での株主優待券(品)が贈られることが多くなっています。

 

この株主優待券(品)は、いったいどのように処理すべきでしょうか?

 

法人側で、その株主優待券(品)を業務上で利用した場合は、しかるべき費目勘定で

例えば、従業員に福利厚生のために使用した場合や盆・暮れに優待品を渡した場合は、

(福利厚生費)××(雑収入)××

として処理すればよいでしょう。

 

この場合は、結果として仕訳をしないこともあり得ます。

 

一方、その株主優待券を金券ショップで換金した場合は、

(現金)××(雑収入)××(※)

として記帳すべきです。

(※)この場合の、××は換金額で、消費税は非課税売上げとなります。

 

関連法人の合同会社アセットミックスについては、私が代表社員となっておりますので、自分の好きなように株主優待券(品)を処分等できます。

 

贈られる株主優待券(品)は私的に利用するつもりなので、贈られてきた時に

(役員借入金)××(雑収入)××(※)

として記帳するつもりです。

もちろん、役員であっても、社会通念上相当であれば福利厚生費でもOKです。

(※)この場合の、××は優待券額面額や優待品定価相当額です。

   厳密には処分価値(換金価値)での評価でしょうが、、、

 

 仮に、優待券の未使用額があった場合などは、取消処理など面倒なことになりますので、できるかぎり有効期限内に使い切ろうと思います。

 

 また、発行会社(贈る側)が交際費課税を受けている場合は、株主側(もらう側)で課税される必要までないとも考えられます。この辺りは明確な取り扱いがないため柔軟な対応が必要でしょう。

 

 

ちなみに、贈る側の上場企業の会計処理は、

 

①クオカードや図書券のような商品券類の場合

(交際費)××(現預金)××

※消費税は非課税仕入れ

 

②自社製品や自社商品の贈答の場合

(交際費)××(製品・商品)××

※原価額を他勘定振替処理する。

※※消費税は不課税仕入れ

 

③飲食、商品販売などの割引の場合

例えば20%引きのケースでは、

(現金)  80(売上)100
(売上値引)10
(交際費) 10(※)
※原価率50%として、売上原価は50
そのうち優待割引の部分の原価は、50×20%引き(20%割引)=10
※※消費税は、対価の額を80として課税標準に算入する。
 
④株主優待利用券を使用の場合
例えば、100円ショップで、500円券を2枚使用したケース
(売上値引)500(売上)1,000
(交際費) 500(※)
※原価率50%として、売上原価は500
 優待利用の部分の原価は、500×100%引き(全部無料)=500
※※消費税は、対価の額が0のため、課税関係は生じません。
 
なお、株主に対する贈答は、一般的には事業関係者に対する贈答であるから「交際費」になると考えますが、株主への販促活動と考えて「広告宣伝費」として処理する会社もあるようです。
この辺りは、実質判断に拠るところですから各社が自己責任のもとでご判断願います。
 
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(税理士 橋本ひろあき)