投資法人の設立と運営のヒント

投資法人の設立と運営に関するワンポイントアドバイス(12点)です。

 

(1)プライベートカンパニーの設立

   看板がほとんど営業上必要ない「投資会社」「節税会社」「資産管理会社」設立は合同会社で

   十分OKです。

   また、高給取りのサラリーマンが脱サラや定年退職する場合は、社会保険完備の合同会社の社

   員(役員のこと)に就任することで健康・介護・年金保険料が節約できるケースがあります。

   こうした「社会保険料節約目的会社」を設立するのも一考です。

   なお、設立コストも7万円ちょっとです。(電子定款作成の場合) 

 

(2)新規設立法人

   これからの法人設立は、復興特別法人税が課税されません。

   実務上は、復興特別所得税の還付申告が必要であれば最長24年間は申告が必要です。

 

(3)証券投資法人

   上場株式投資額が1,000万円あれば「投資法人」の設立を検討してみましょう。

   また一般の事業会社でも余裕資金の2割は証券投資に振り向けるべきです。

 

(4)不動産投資法人

   区分所有マンションが3棟以上あれば「投資法人」の設立を検討しましょう。

   また一般の事業会社でも優良物件への投資は景気に関係なく会社の本業(事業)を助けてくれ

   ます。

 

(5)FX投資法人

   高金利通貨への投資でスワップ金利収入を得ることができます。

   豪ドル円10単位(1単位=1万豪ドル円)以上あれば「投資法人」の設立を検討しま

   しょう。

   また一般の事業会社でもスワップ金利収入は会社の本業(事業)を助けてくれます。

 

(6)一般事業法人

   中小企業が生き残るには、本業の他に効果的な副業(財テク手段)をもつ時代です。

   「証券投資機能」「不動産投資機能」「FX投資機能」を備えましょう。

   投資機能の導入には、「部門制」「支店形態」「子会社形態」があります。

 

(7)最低税金負担

   法人住民税の均等割額は年額で71,000円(山口県の場合)です。

   赤字でも負担すべき税金です。

 

(8)前払費用(借入金利子)

   貸付金などの金融資産が借入金とひも付きの関係にある場合は、受取利息などの収益計上額に

   対応させて、借入金利子の費用額も計上しなければなりません。

   つまり、前払いの借入利子の一部が資産計上され、残りが費用処理されます。

 

(9)複雑な金融派生商品(デリバティブ)、短期売買(デイトレード)取引や海外取引は、あくま

   で個人投資家として(個人口座で)取引をしましょう。

   複雑でややこしい損益計算は証券会社がやってくれます。(ただし「特定口座」対応の場合)

 

(10)投資法人で外貨建資産を保有している場合

   法人税法上は、外国通貨、短期外貨建預金、短期外貨建資産については期末に換算替えを行い

   「為替差損益」を計上します。

   ※換算レートは、決算日のTTM(仲値)です。

 

(11)投資法人が、配当金にかかる源泉所得税(復興所得税含む)の税額控除を効果的に活用する

   には、配当計算期間の全期間を通じて保有する必要があります。

   中途からの保有は所有期間分か簡便法の半分ほどしかメリットがありません。

   所得税額控除対象は按分計算することになっているからです。

 

(12)投資法人が株式の譲渡損益を計算する場合、「1株当たりの帳簿価額」の法定算出方法は移動

   平均法となります。

   この場合、平均単価が割り切れないときは、そのままの割合を乗じて(端数処理をしないで)

   譲渡原価を計算します。もちろん、その結果は1円未満を切り捨てます。

   なお、法人と異なり、個人の株式の譲渡所得計算では平均単価の円未満の端数は切り上げま

   す。

 

(税理士 橋本ひろあき)