上場投資信託(ETF)の法人税務

ETF(上場投資信託)ですが、税務上は「特定株式投資信託」として取り扱われます。

 

ここでは、法人口座での取引についてまとめてみます。

 

(1)受益権の売却時

通常の株式の売却と同様に、受益権の取得価額と売却価額との差額について、他の法人所得と合算して課税されます。

 

(2)収益分配金の受取時

収益分配金は、配当所得として課税され、H26年から15.315%の税率で源泉徴収されます。

なお、地方税の源泉徴収はありません。

また、法人税の計算において、所得税額控除の税額控除が適用されます。

 

(3)収益分配金の収益計上時期

その収益に係る計算期間が終了する日の属する事業年度に計上します。

ただし、その支払いを受けた日の属する事業年度に計上することも認められます。(継続適用要件あり)

 

(4)収益分配金の法23条(受取配当等の益金不算入)の適用

法23条の適用があり、収益分配金の全額がその対象になります。

この点は、公募株式投資信託とは異なります。

 

(5)保有ETFの評価

①期末日時点のETFの終値で評価します。

※基準価額ではなく、取引所における終値です。

②保有目的による評価をします。

イ)売買目的保有の場合

→評価損益を計上します。

ロ)その他有価証券(長期保有目的、株式持ち合い等)の場合

→税務上は原価法でOKですが、会計上(中小指針)は原則として時価法(差額を評価差額として純資産の部に計上)によります。

 

(6)ETFの魅力

比較的、保有コストが少なくて済みます。さらに、分配を年4回以上行うものがあり、株式の配当にはない魅力があります。

 

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(税理士 橋本ひろあき)


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拙著「投資運用会社(株式・FX)の設立と運営のすべて」収録記事