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償却資産税の計算方法について

償却資産税の概要については、すでにこちらの記事でお伝えしています。

 

この記事では、具体的な償却資産税(正確には固定資産税)の計算方法をみてみたいと思います。

 

(例示)

平成29年10月10日に太陽光発電設備(取得価額1,500万円)を新規に設置した場合

 

※取得価額は、税込経理の場合は消費税込みで、税抜経理の場合は消費税抜きのものとなります。

 

前提:

耐用年数17年:減価(償却)率…0.127

減価残存率:前年中取得…0.936、前年前取得…0.873

 

(1)平成30年度の償却資産税

①課税標準額

15,000,000円ー15,000,000円×{0.127(減価(償却)率)×1/2=0.0635→0.064(小数点以下第4位四捨五入}=14,040,000円→14,040,000円(千円未満切り捨て)

又は、

15,000,000円×0.936減価残存率:前年中取得=14,040,000円(千円未満切り捨て)

②税額

14,040,000円×1.4%=196,560円→196,500円(百円未満切り捨て)

 

※注意点※

償却資産税の計算では、月数按分するという考え方は採っていません。したがって、初年度は取得月に関係なく半年分の減価償却を行います。

 

(2)平成31年度の償却資産税

①課税標準額

14,040,000円14,040,000円×0.127(減価(償却)率)=12,256,920円→12,256,000円(千円未満切り捨て)

又は、

14,040,000円×0.873減価残存率:前年前取得12,256,920円→12,256,000円(千円未満切り捨て)

②税額

12,256,000円円×1.4%=171,584円→171,500円(百円未満切り捨て)

 

(3)平成32年度以降の償却資産税

基本的には、平成31年度と同様に計算します。

 

ただし、評価額の最低限度は取得価額の5%となっていますので、会計上の帳簿価格が少なくなっても、廃棄等しない限り、課税対象とされますので注意が必要です。

 

例示の場合、15,000,000円×5%=750,000円が最低限度の評価額となります。

 

◆参考

減価(償却)率や減価残存率は、「減価率表」をみれば分かります。

 

取得価額が高額の場合、税額が多くなり、また保有中は毎年課税されるなど、無視できない税金といえますので注意が必要です。

 

(税理士 橋本ひろあき)

贈与税の配偶者控除をめぐる税務

贈与税の配偶者控除を適用する場合、贈与税はかからない場合であっても、他の税金がかかることがあります。

 

この記事では、そうした贈与税以外の税金についてみてみましょう。

 

<例示>

平成29年12月1日に居住用土地家屋を贈与(家屋は昭和57年3月建築で床面積150㎡、土地は200㎡)

土地の価格㊟:5,000,000円

家屋の価格:3,000,000円

 

㊟当該価格とは、固定資産税評価額のことをいい、固定資産税や都市計画税の課税標準額とは異なります。

 

(1)登録免許税

配偶者への移転登記(登記原因は贈与)にかかる税金です。

 

①土地にかかる登録免許税→5,000,000円×2%=100,000円

②家屋にかかる登録免許税→3,000,000円×2%=60,000円

 

あわせて、(①+②=)160,000円の登録免許税がかかります。

 

(2)不動産取得税

配偶者の不動産取得(取得原因は贈与)にかかる税金です。

 

①土地にかかる不動産取得税→5,000,000円×1/2×3%-※控除額75,000円0円(ゼロ)

 

※控除額(住宅用土地の特例)

A:45,000円

B:5,000,000円×1/2×/200㎡×200㎡(150㎡×2≧200㎡)×3%=75,000円

∴A≦B 75,000円

 

②家屋にかかる不動産取得税→(3,000,000円-3,000,000円㊟)×3%=0円(ゼロ)

 

㊟家屋の新築年月日に応じて控除額があります(中古住宅の特例)。

⇒昭和57年建築の場合、420万円まで控除可能です。

 

この結果(①+②=0)、不動産取得税はかからずに済みます。

 

ただし、不動産取得税の特例を受けるための申告が県税事務所に対して必要です。

 

 

したがって、不動産を取得する配偶者には、(1)+(2)=160,000円の取得に関する税金がかかることになります。

 

また、登記に関して司法書士報酬が別途必要になります。

 

なお、取得後の平成30年度分(平成30年1月1日が賦課期日)からは、配偶者が保有にかかる固定資産税や都市計画税(いわゆる固都税~ことぜい~)の税金の納税義務者となり、納税することになります。

 

このように贈与税以外の税金についても考慮する必要があります。

 

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登録免許税について

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(税理士 橋本ひろあき)

投資会社の外国税額控除の適用について

最近では、投資会社で米国株などの外国株式に投資していることがあります。

 

外国株式市場が好調な経済状況から投資対象として魅力的であること、また、外国株式には高配当株が多いことなどが背景にあるようです。

 

外国株式から受け取る配当金には、非居住者として投資会社に対して、外国法人税が課税されることになります。

 

<例示>米国株の配当金のケース(米国源泉税率10%)

米国A社株式 100,000円の配当金

外国源泉税 100,000円×10%=10,000円

 

この場合、投資会社の会計処理としては、次のようになります。

 

(1)国内証券会社(例えば国内証券のSBI証券やマネックス証券)を経由する場合

<仕訳例>

(現金預金)  76,217/(受取配当金)100,000

(外国源泉税)10,000

(所得税等)  13,783

 

※米国源泉税率10%、源泉所得税率15.315%

 

(2)外国証券会社(例えば外国証券のIB証券)を経由する場合

<仕訳例>

(現金預金)  90,000/(受取配当金)100,000

(外国源泉税)10,000

 

※米国源泉税率10%、源泉所得税は国外のため徴収されない。

 

また、税務上の処理方法は、上記の外国源泉税について、次のいずれかの方式を採用することができます。

 

①損金算入方式(この方式では外国税額控除は適用不可です。)

 

又は、

 

②外国税額控除方式(この方式では外国源泉税は損金不算入とされます。)

 

通常は、外国税額控除を適用する方(つまり②)が有利なのですが、赤字会社であったり、外国源泉税がそもそも少額である場合は、損金算入して簡単に処理を済ます(つまり①)こともあります。

 

なお、この外国税額控除は、本邦との法人税との二重課税を排除する目的として規定されています。

 

<外国税額控除額の算定式>

イ:控除対象外国法人税額

ロ:控除限度額:

=全体の法人税額(差引法人税額)×国外所得金額*/全体所得金額

*全体所得の90%を限度とします。

ハ:控除額:

=イとロのいずれか少ない方

 

(計算例)

イ:10,000円

ロ:250,000円×100,000円*/1,000,000円=25,000円

*100,000円≦1,000,000円×90%=900,000円

ハ:イとロの少ない方 ∴10,000円 

※このケースでは控除限度額の繰越(控除利用できなかった部分について)ができます。

 

ちなみに、上記の国外所得の範囲については、外国株式の配当金はもちろん含まれますが、外国株式の譲渡損益は含まれませんので注意が必要です。

 

なお、実務上の別表調理はかなり複雑で、地方税の計算や、場合により控除限度額の繰越、外国法人税の繰越などの処理もあり、外国税額控除の処理はかなり専門的な内容になっています。

 

(税理士 橋本ひろあき)

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