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投資会社の外国税額控除の適用について

最近では、投資会社で米国株などの外国株式に投資していることがあります。

 

外国株式市場が好調な経済状況から投資対象として魅力的であること、また、外国株式には高配当株が多いことなどが背景にあるようです。

 

外国株式から受け取る配当金には、非居住者として投資会社に対して、外国法人税が課税されることになります。

 

<例示>米国株の配当金のケース(米国源泉税率10%)

米国A社株式 100,000円の配当金

外国源泉税 100,000円×10%=10,000円

 

この場合、投資会社の会計処理としては、次のようになります。

 

(1)国内証券会社(例えば国内証券のSBI証券やマネックス証券)を経由する場合

<仕訳例>

(現金預金)  76,217/(受取配当金)100,000

(外国源泉税)10,000

(所得税等)  13,783

 

※米国源泉税率10%、源泉所得税率15.315%

 

(2)外国証券会社(例えば外国証券のIB証券)を経由する場合

<仕訳例>

(現金預金)  90,000/(受取配当金)100,000

(外国源泉税)10,000

 

※米国源泉税率10%、源泉所得税は国外のため徴収されない。

 

また、税務上の処理方法は、上記の外国源泉税について、次のいずれかの方式を採用することができます。

 

①損金算入方式(この方式では外国税額控除は適用不可です。)

 

又は、

 

②外国税額控除方式(この方式では外国源泉税は損金不算入とされます。)

 

通常は、外国税額控除を適用する方(つまり②)が有利なのですが、赤字会社であったり、外国源泉税がそもそも少額である場合は、損金算入して簡単に処理を済ます(つまり①)こともあります。

 

なお、この外国税額控除は、本邦との法人税との二重課税を排除する目的として規定されています。

 

<外国税額控除額の算定式>

イ:控除対象外国法人税額

ロ:控除限度額:

=全体の法人税額(差引法人税額)×国外所得金額*/全体所得金額

*全体所得の90%を限度とします。

ハ:控除額:

=イとロのいずれか少ない方

 

(計算例)

イ:10,000円

ロ:250,000円×100,000円*/1,000,000円=25,000円

*100,000円≦1,000,000円×90%=900,000円

ハ:イとロの少ない方 ∴10,000円 

※このケースでは控除限度額の繰越(控除利用できなかった部分について)ができます。

 

ちなみに、上記の国外所得の範囲については、外国株式の配当金はもちろん含まれますが、外国株式の譲渡損益は含まれませんので注意が必要です。

 

なお、実務上の別表調理はかなり複雑で、地方税の計算や、場合により控除限度額の繰越、外国法人税の繰越などの処理もあり、外国税額控除の処理はかなり専門的な内容になっています。

 

(税理士 橋本ひろあき)

投資会社の預け金(外貨建て)の処理について

投資会社で外国株式口座を開設して米国株などの投資をする場合、同口座内に外貨建ての預け金が発生することがあります。

 

この預け金は、米国株であれば、USドル建てとなっています。

 

もし、投資会社の決算日において、当該預け金があった場合、どのように処理すれよいのでしょうか?

 

<例示>

決算日:3月31日

預け金:10,000USドル(外国株式口座の外貨建て残高)

預け金:990,000円(会社帳簿上の3/31時点簿価)

 

決算日のTTMが112円だとすると

 

預け金:1,120,000円(円換算額)となり、簿価との差額(1,120,000円-990,000円=130,000円)は、為替差益として損益計上する必要があります。

 

これは、外貨建ての預け金は、外貨預金とは異なるものですが、為替リスクには同じように晒されているからです。

 

(会社仕訳)

(預け金)130,000円/(為替差益)130,000円

 

このように、決算日において、その日のTTMで円換算することになるので注意が必要です。

 

(税理士 橋本ひろあき)

仮想通貨の保有法人が増えています。

最近、ビットコインなどの仮想通貨を保有する法人が増えているようです。

 

主に投資(投機)目的と考えられますが、決済手段に保有する会社も今後見込まれます。

 

仮想通貨の会計基準(ルール)については、それとなく有価証券と同様なものになりそうですが、税務処理の判断基準には、なおまだ不明点が多くあります。

 

❖日本経済新聞より引用(2017年10月5日)

「仮想通貨、価格下落なら損失処理 企業会計基準委が原案」

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO21941280V01C17A0EE9000/

 

ただ、最近のビットコインの値動きを見ると、投資に躊躇している間にも価格が上昇してしまい、仮想通貨投資のハードルがますます高くなっています。

 

すべてのルールが決まってから動くよりも、リスク許容できる範囲内で、動き始めた方がよい結果となるかもしれません。

 

最近では、日本発祥(国産)のアルトコインであるモナーコイン(モナコイン)が大きく値を上げているようです。

 

少額投資であれば万一の際の実害も少なく、実際に投資することで情報アンテナをたてる習慣ができ、ブロックチェーンに関する最先端の知識が吸収できるなどメリットも数多くあります。

 

ちなみに、当方は関連会社において、少額ですが仮想通貨投資を行っています。

 

もちろん、投資は自己責任で行います。

 

(税理士 橋本ひろあき)

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